大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)2809 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人福井盛太の上告趣意は、判例違反をいうが、所論判例は本件に適切でなく、

従つて、その前提を欠くものであり、また、違憲をいうが、その実質は単なる法令

違反の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。そして、被告人に対する

本件起訴事実と第一審判決の認定事実との間には、贈賄の主体の資格関係に差異あ

るだけで基礎たる事実の同一性にも、訴因、罰条にも差異はないのであつて、この

点に対する原判決の説示は正当として是認することができるから、同四一一条を適

用すべきものとは認められない。(なお、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる

虞れのない場合には訴因変更の手続をしないで公訴事実の範囲内に属する事実を認

定しても差支えない旨の昭和二六年(あ)二九八七号同二九年一月二一日、同二六

年(あ)二五二六号同二九年一月二八日当法廷判決参照)

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二九年三月二五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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